独身者は損をしている

○これから結婚する人
○「結婚」に夢が持てない人
○結婚生活に嫌気がさして、離婚を考えている人
○子育ては負担だと考えている人も

 是非読んで下さい! 

読者の皆様へ
訳者を代表して
 
エドワーズ博美

 
●「結婚」に夢が持てない?


 
最近では、結婚に対する夢が若者たちの間で徐々に薄れてきていると聞きます。何故でしょうか。
「結婚」がもはや魅力的でなくなってきているのでしょうか。それとも世の中から魅力的な男性が姿を消してきているのでしょうか。巷には、老いも若きも、独身女性が溢れかえっています。
 でも、今、本書を手にしているあなたは、宝くじに当たるより何倍もの幸運を手に入れたのも同様だと言えるかもしれません。
 いくらこの本を握り締めても、魅力的な男性をあなたの目の前に出すことはできませんが、この本を読み終える頃には、きっと結婚に対して夢を持てるようになると思います。

 この本には、アメリカの非営利団体である「アメリカ価値研究所」によって発刊された3部の研究レポートが収められています。
 この研究所は、アメリカのみならず世界中において、健全な社会と健全な家族の再生実現を目指して、1987
年に創立され、100名以上の著名な学者が、種々のプロジェクトを組んで追跡調査を行い、科学的統計を小冊子にまとめています。
 その調査レポートの中で、科学者たちはなんと「結婚によって、女性は財産を築けるばかりか、独身女性より、健康的で精神的安定をも手に入れることができる」と言っているのです。

 それはアメリカの話であって、日本には当てはまらないと思われる方がいらっしゃるかも知れません。
 確かに、アメリカと日本では、若者の置かれた事情は若干違うと思います。
成人になれば独り立ちするのが当然」と思っているアメリカに比べ、成人になってもいつまでも親と同居する若者は日本では珍しくありません。
 一昔前までは、長男が両親の面倒をみるために同居していたものですが、最近は、逆に子供たちがいつまでも親に頼って同居している傾向の方が多いのではないかと思われます。
 この風潮を以前、アメリカ人が風刺して、Parasite youth (寄生する若者)と言っていましたが、妙に的を射ている表現だと感心したのを覚えています。
こんな寛大な親が多い日本では、独り立ちして結婚生活をしようという気にもならないのかも知れません。
 こうした若干のお国柄の違いはあっても、彼らの研究の結果、導かれた「結婚のメリット」には、聴くに値するものがあります。

●結婚のメリット

 私自身、28歳の時、職場で知り合った夫と結婚しました。

 結婚10年目を迎えた頃、私は突如、明け方の四時に動脈瘤の発作に襲われました。
 医者が当時口を揃えて言ったのは「ご主人が傍にいなければ、まず助かっていなかったでしょう」ということでした。
私の場合、正に結婚によって命拾いしたのです。
 それから5年後に、二人で貯めたお金で中古住宅を購入して、今や一国一城の主です。貯蓄概念の乏しいアメリカ人の夫ひとりの力では、一軒家を持つことは難しかったでしょうし、また私が独身であれば、これもまた無理だったでしょう。
 結婚するということは、1+1=2ではなく、3にも4にもなる、と言った人がいましたが、結婚の経済的相乗効果は計り知れないものがあります。
 そう、「あなたもお金を貯めたければ、結婚して下さい」

●子育てによって得られるもの

 経済効果もさることながら、我が家は娘三人に恵まれ、実質的にも1+1=5になったわけです。
 本書に収められた「母性の研究」にも、多くの母親の声として、母親の素晴らしさ、子育ての素晴らしさが紹介されています。
 最近も、夫がふと何を思ったのか、「子供のいない人生って考えられないよな」と言っていました。
 確かに最近は、ニート、いじめ、登校拒否、引きこもり、と子供達を取り巻く環境は決して理想的とはいえません。それでも子供を生んで育てて、成長していく子供を見守ることは、神様から与えられた、すばらしい女性の特権であり、親としての幸せであると思います。
 子供がいるということは、子供の人生にも関わって生きる、ということです。その中から得られる人生経験もまた、かけがえのないものです。
 我が家は、長女か高校生の時、家に連れてきた留学生のお蔭で色々な国の子供たちと知り合いになれました。バレーボールの得意な次女のお蔭で、バレーボールの面白さを知り、今は全日本で活躍しているような選手の高校生活も垣間見ることができました。
 現在、高校で演劇部の部長をしている末っ子のおかげで、高校演劇の面白さ、劇を作ることの大変さも知りました。
 主人いわく、「子供のいない人生ほど寂しいものはない」だそうです。正にその通りです。
 この本に登場する多くのお母さんの話に耳を傾けて下さい。きっと子育ての素晴らしさが実感できるはずです。
 確かに独身生活は楽かもしれません。でも、結婚して子育てすることから得られる人生経験を味わえないことは、本当に寂しいことです。

●離婚を考えている人へ


 この本を手にしているあなたは、ひょっとして結婚生活に嫌気がさして離婚を考えているのかもしれません。
 でも、ちょっと待って下さい。少なくとも、この本を読み終えるまで最終結論を出さないで下さい。
「不幸せな結婚生活を続けるより、離婚した方が女性は幸せになれる」――誰もがこう思い、なぜか根拠もないのにそれを信じてきました。
 アメリカ価値研究所の学者たちはこの通説に、ノーという答えを出しました。
 1980年代のアメリカで、「自分の結婚生活は不幸せだ」と思っていた人に5年後、聞き取り調査をしたところ、5年間に離婚した人の大半が後悔し、「離婚して幸せになった」と答えた人は僅かでした。
 一方、「不幸せ」と思いながらも、離婚を思いとどまった人の2/3以上の人が、5年後には幸せになっており、「非常に不幸せ
」と答えた人でさえ、その8割は5年後の調査では「幸せだ」と言っているのです。
 何が「不幸せな結婚生活」を「幸せな結婚生活」へと導いたのか、その答えは、この本の中にあります。

 一昔前までの離婚の理由に、「性格の不一致」なんていうのがよくありました。でも、これほど不可解な理由はありません。大体、生まれも育ちも違う二人の人間の性格が一致すると思う方がどうかしているのです。
 自分自身が何者かさえ分からないのに、他人のことなど理解できるはずもなく、そんなに簡単に理解できれば心理学者は廃業しています。

思い込みパワー

 私の夫はアメリカ人で、長身でスタイルもまあまあで、「優しそうなご主人ね」などと言ってくれる人もいますが、外見に似合わず短気な面があったりもします。
 どんな結婚生活にも、山もあれば谷もあります。結婚して数ヶ月もすれば、あばたがえくぼに見えなくなってきます。
 その時どうするか、どうやって谷から這い上がることができるか。この本には、そうした時の事例がいくつも紹介されていますが、私からひとつ提案したいのは、思い込みパワーです。ただの思い込みかと思われるかもしれませんが、この思い込みパワーが侮れないのです。
 アメリカの心理学者の中には、この思い込みパワーを生涯研究して、心理療法まで確立した人もいるくらいで、立派な科学なのです。彼ら心理学者は、「人の感情は、我々が経験する出来事に左右されるのではなく、起きた出来事を我々がどのように解釈し、どう思い込んでいるかによって決まる」と言っています。

 「幸せな結婚」のためにはまず、アメリカ価値研究所の学者たちが結論付けたように、「結婚は、社会にとって善である」、「結婚生活を続け、子育てをするということは、社会貢献に匹敵する、いやそれ以上に崇高なことだ」という事実をしっかり理解することから始めて下さい。
 次に、夫のあばたが気になるときは、「もし夫がいなかったら……」と考えてみることです。前述したように、私の場合、夫がいなければ今この世にいないかもしれません。家もないし、子供もいないでしょう。
 私は結婚した後、快く子守を引き受けてくれた夫に子供を預けて、大学、大学院と行きましたので、夫がいなければ、今の学歴もなければ、今の仕事もしていないでしょう。
 リストを挙げればきりがありません。そう、「今の自分があるのは夫のおかげだ」と思い込むことです。
 こうして結婚生活のポジティブな面を並べていくうちに、夫のあばたなんて、少々あっても気にならなくなるものです。
 気にならなくなれば、感謝の思いが湧いてきます。感謝があるからこそ、結婚や人生を幸せだと思えるものです。これは追跡調査の結果、明らかになった事実でもあります。

 思い込みパワー、すなわちポジティブ・シンキングが、人を幸せにもし、不幸にもするのです。娘の造語を借りると、「チョベリポ」(超 very positive)の精神です。あなたも、本書を通じて、結婚と離婚、母性に関するアメリカの最新研究を理解し、このチョベリポ精神で幸せな結婚生活を手に入れて下さい。